人形ヒティの冒険

先日、用があり実家へいったときのこと。

実家といっても私が家を出てから、両親が移り住んだ家なので

私の部屋はもちろんなく、なんとなく落ち着く居どころがない。

幸い、子供のころの本は、かなり捨てずに持ってきてくれているので

暇を持て余したら、だいたい本棚の前へゆく。

 

今回は結構時間があったので「人形ヒティの冒険」を読み返した。

アメリカ、開拓時代 とある家の手伝いに来た行商のおじいさんが

その家の女の子に、作ってくれたナナカマドの人形。

次々に持ち主を変えながら過ぎてゆく人形の100年の物語だ。

行商のおじいさんはアイルランド移民。

17センチくらいのナナカマドの木切れをアイルランドでは

お守りに持ち歩くのだそうだ。

最初の持ち主の子が、服に人形の名前を刺繍で縫いとりしたおかげで

人形はずっとヒティと呼ばれ続ける。

多分、小6か中1のころだったか、

これを読んだ私はすっかり影響されて 布製の人形を作った。

そして柔らかいから、「Sotty」と名付けて服に刺繍した。

それを言うならせめて「softty」だろう! …しかもソティじゃ炒め物だし。

しかしそのころは知らなかったもので…。 img072.jpg

こんな感じだったかなぁ。 髪の毛は毛糸だった。

アメリカの100年をヒティは旅してゆく。

ときに先祖伝来のコットンの花嫁衣装用ハンカチで

ウエディングドレスを作ってもらったりしながら。

(これは今、読んでも見てみたい!子供のころ、どれほど憧れたものか)

 

※ レイチェル・フィールド 著者  絶版。

図書館にもあんまりなさそう。

2006年に新訳で出版されているようだが、これも絶版。

ただし新訳の題名は「ちいさな人形のちいさな奇蹟」

(…このタイトルはあんまり、しっくりこない)

ちなみに原題は「ヒティ」副題が「その最初の100年」