「わたしの台所」&「料理歳時記」

友達の読んだ本リストのなかに、「沢村貞子という人」というのがあった。
マネージャーさんが書いた本らしい。

それで思い出して、「わたしの台所」沢村貞子著 を、
本棚から取り出して、ぱらぱらと、開いた。

二十代のころ、買って以来
その後も、ずっと、愛読していた。

もう一冊、そういう風に愛読していた本がある。
「料理歳時記」辰巳浜子著

今思うと、真面目な二十代だ。
明治生まれのおばあちゃん、二人の著書を、バイブルのごとく
読んで憧れていたのだから。

ただ、こんな風にしたいと思っても、
うまくいかないもどかしさもあったし…

その後、読み続けるうちに、年々、素直じゃなくなってきて、
すこし、堅苦しく思ったり、環境が違いすぎると思ったりして
開く回数は減っていった。


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「料理歳時記」はレシピ本ではなく料理エッセイだけど
ぬか床をつくったのも、鯵の押しずしをつくったのも
白和えをつくったのも、アイスクリームを作ったのも、
この本を読んだからだった。

今、ベランダに、薬味類ばかり植えているのも
この本の影響かもしれない。

影響と言えば、私がフネさんのように着物を着たいと思ったのは
「わたしの台所」の「きものとわたし」「ふだんこそ…」の章の
影響があるなぁと、今回読み返して、気がついた。

裾短に着て半幅帯をきりりと締めて(本文引用)
彼女は、前掛けにたすきがけで、掃除したり台所で料理したりしているのだ。

そうそう、こんな風になりたいと憧れたんだった。。。

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昭和風…。