昭和4年のアップルパイ

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先日借りてきた「慶應本科と折口信夫 いとま申して2」北村薫 を読んでいたら

主人公の妹(女学校の生徒18歳)が、

アップルパイを焼く話が出てきた。

あんまり、おいしくは焼けなかったらしいが。

この小説は、作者の北村薫が、その父の日記を元に書いている。

なので、これは実際、昭和4年に、北村薫さんの叔母さんが

アップルパイを焼いたということだ。

 

アップルパイはそのころ、そんなに、一般的だったのだろうか。

すぐに尾崎翠の短編「アップルパイの午後」を思い出した。

 

これを読んだときも

まるで、今の小説かマンガみたいだと思いながら、

(SNSの友達が大島弓子の漫画みたいと言ってた。私もそう思った。)

アップルパイが売ってたんだ!と驚いた。

この短編は昭和4年に出版されているようだ。

 

昭和初期をあなどってはいけない。

戦中戦後、なにもかもなくなった時期があったので

あったはずがないと、思い込んでしまっている。

 

クッキーやプリンも作ったんだろうか?

 

昭和30年代初めの生まれの私には

アップルパイは、新しくておしゃれなご馳走のお菓子だったんだが。

 

写真は、昔、ブログに載せた、アップルパイもどき。

ホットケーキミックスと、紅玉をフライパンで焼いたもの。。

これが現代?!(ホットケーキミックスアレンジがちょっと前、人気だった。)