夕暮れ時に、街を自転車で走っていると
ふと、現実感がなくなることがある。
違う誰かの想像の世界を走っているような
いくつもの曲がり角で、違う道を選んだ自分が
走っているような。
ほんとの私はどこか平行する世界にいるのかもしれない。
パラレルワールド!
えすえふっ!(新井素子風)
SFの主人公になったような
すこし切ない映画を観たような
人類の遠い祖先はやっぱり宇宙からやってきていて
その星の空は、きっとこんな空だったんじゃないだろうか。
と、想いを巡らしたり。
Magic Hour?
逢魔が時?
走っているうちに、暗くなってしまうと
現実に戻り、晩御飯の用意の手順で頭がいっぱいになる。
それまでの、ほんのつかのま、平行時空をたゆたうのだ。