いつものように
となりのとなりのとなりの山の仙人と碁を打っている仙人。
木陰から誰かのぞいているのに気がついた。
…誰か見ている。。ここは仙人らしい打ち廻しを見せねば。。
と、心ひそかに、こぶしを握りしめ、
「誰か見ているが、気づかぬふりをしておこう…」
と、となりのとなりのとなりの山の仙人に小声で言った。
「うむ。。」と小声で返事。
木陰で見ていたのは深い山に迷い込んだ樵夫だった。
碁が好きらしく、遠慮もなく、すたすたすたと、近づいてきた。
気合が入る仙人二人。
木こりは、しばらく眺めていたが
また、すたすたすたと山を下りて行った。
「もう帰ったのか。。」
「うむ。。」
樵夫が小声でぶつぶつ言いながら山を下りていったのは
二人に聞こえていなかった。
「目がない…切れるのに継がない…あぁ、胃が痛くなってきた…」
樵夫は、木陰に斧を忘れて行っていた。
「ひょっとして、斧の柄が朽ちてないか?」
「全然、しっかりしておりますよ!」
と、見に行った化けガエルが叫ぶ。
時を忘れて見入ってしまうような碁を
打てず、伝説になれなかった仙人達であった。
前のはマジックで描いていたけれど
細い線が描きにくいからと、小筆で描いてみた。
やっぱり、スキャンすると線が切れ切れになってしまう。
なので、写真にしたけど
マンガらしく表示されなくてちょっと残念。。と言い訳。
囲碁を打たない方でもご存知の方が多いかと…
「爛柯」の話がネタ元です。