負けっぱなしで粗茶一服

具体的に、何かに負けたというわけではないのだが

(あ、囲碁はほぼ負けっぱなしだ…)

このところ、かためて読んだ「粗茶一服」シリーズのタイトルが

「雨にも負けず粗茶一服」松村栄子

「風にも負けず粗茶一服」

主人公は、18の青年、いろんなものにぶち当たって成長していく。

うーん、じゃ、私はこんな感じだなと。

 

このシリーズを読んだのは、7人の作家の短編集

「明日町こんぺいとう商店街」という本を読んだからだった。

スカイツリーのそばにある架空の商店街の物語。

招きうさぎがマスコットのこの商店街の

カフェ、あずかりや、米屋、チンドン屋、呉服屋 レストラン、砂糖屋

7つの物語が入っている。

 

そのなかの一つ、三波呉服店の扉にある紹介を読むと

「雨にも負けず粗茶一服」のスピンオフと書いてあった。

読んだことあったのに!おもしろかったと思ったのに!

きれいさっぱりなにも覚えてない。

このスピンオフにでてくる少女のことも記憶にない。

ほんとにザル頭だ。。。。

 

ザル頭は仕方ない…じゃ、読みかえそうと

この二冊と、三冊目の「花のお江戸で粗茶一服」と

エッセイ「ひよっこ茶人、茶会へまいる。」を借りてきた。

 

松村栄子さんは、芥川賞をもらった人らしいのだが

このシリーズは、完全エンタメ。

漫画でしか会えないような登場人物がごろごろ出てきて

とても楽しいのだが…

 

なんと、エッセイを読んだら、そのモデルになったであろうと

思しき人々が次々出てくる。

事実は小説より奇なり。。。

 

とはいえ、エッセイで読むお茶に対する松村さんの気持ちには

共感するところが多くておもしろい。

 

シリーズ読んでいるうち、お茶飲みたくなってしまった。

鉄瓶と茶筅はある。

お菓子…芋がある。

 

菓子の銘は、芋ンブラン。

茹でてつぶして牛乳でちょっと練って、ラップで茶巾にして

黒ゴマのせた。

 

 

露地には(路地だけど)朝顔

多分、六個目。

 

おもしろいことに、ストーリーは完全に忘れているのに

ところどころ、あ、これは読んだ!と思い出せるシーンは、

本筋とは関係のない些細な情景なのだ。

脳の記憶のシステムの不思議を思った。。

いや、ザル過ぎるだけ…。