タイトルは勘違いではない、今回は。
今日は旧暦の一月一日。
今年は、立春よりはやい正月だけど
(旧暦の正月が、立春前になる年と後になる年は半々くらいらしい。)
もう、初春らしく梅が咲いている。
(ここ数年、暖冬で驚くほど梅の開花は、はやいが。)
陽ざしも初春らしい気がしてくる。
今年は、新暦の正月も、旧暦の正月も、
正月料理らしいものはつくらなかったので
懐かしい正月料理を思い出してみる。
子どものころ、我が家は、ほぼ季節の行事をしない家だった。
唯一、正月は母の実家に帰るので、祖父母と正月らしい正月を迎えた。
大晦日、祖母は台所の板張りに一日中座り込んで
おせちを詰めていた。
そのまわりを何かしたくてうろうろしていたが
邪魔だと、追っ払われるのだった。
元旦には、床の間に餅花が飾られて
畳には赤い毛氈がひかれ、一人一膳お膳が並び雑煮を食べる。
(すごいお屋敷のように聞こえるが、古い古い長屋である。)
博多雑煮。
やきあごとこんぶと干ししいたけでだしをとり
だしをとった、しいたけ、たけのこ、さといも、ぶり
花形に型抜きされたニンジン、大根、かつお菜、蒲鉾に餅と
具だくさんの雑煮だった。
ゆずりはの上に生の大根を半分に切ったものと
黒豆と、あと、たつくりだったか、かずのこだったか、がのって御膳に並んでいる。
(絵は描くのが面倒なため、だいこんと黒豆のみ。こんな感じ)
で、この生の大根はのってるだけで食べない。
なんのおまじないか、聞いておけばよかったが
祖父母も知らなかったかも。。
お箸はくりはいばし。
栗の木をけずったもの。
やりくり上手になるようにだとか。
黒豆も、まめまめしく働くようにと。
行事のごちそうは語呂合わせが多い。
お鏡や注連縄飾ったり、年末のバタバタした様子は大好きだった。
正月の雑煮を並んで食べおわるあたりから…
だんだんと、ぼわんとゆるんでいく正月の空気がいやで
わたしの正月は終わった…と思ったものだ、今でも。
旧暦で行事しよう運動、
こっそり、ひっそり、じゃなくて堂々とやってはどうですか?という言葉を、
ある方からいただき、すっかりその気になり
また、勘違いしたな?と思われかねないタイトルをつけてみた。
しかし、今年は、タイトルで叫んでみただけになった。
来年の旧正月は、もっと正月らしくするぞ……あ!鬼が笑った!