コーヒー豆の店で、焙煎してくれるのを
店の本棚にあった「一杯の珈琲から」(山川直人)を読みながら待っていた。
三巻くらいまでは読んだことがあったから、六巻を手に取った。
一話完結なので、飛ばしても大丈夫。
変わらず、かわいいおもちゃみたいな絵柄で
ほんわりしんみりする話だった。
そういえば。
私の本棚にも、「一杯の珈琲から」がある。
これはケストナー作。
ケストナーの大人向け小説。
大人向けと言っても、悪人がでてこない、おとぎ話のようなラブコメ。
大戦中、書きたいことが書けないため、ケストナーはユーモア小説をかいたらしい。
この小説、その当時の国際情勢がわかっていれば、
密かに批判が込められていることがわかるのだそう。
ひさしぶりに手に取ったら、紙が焼けて黒ずんでいて、活字が小さくて
紙面全体が薄暗い。。。眼鏡をかけても薄暗い。
でも、この文庫の装丁好きだから、もうしばらくは手元に置きたい。
おいしいコーヒーが飲みたいと、自分で入れているのに
ずっと、インスタントのほうが、まし!だった。
なんてこった…と、なにが悪いのか、読んだり、聞いたり。
やっとこの頃、インスタントよりは、幾分、おいしくなった気がする。
コーヒーを飲むとなんか元気が出る気がする。
そして、ふと口ずさむ「一杯の珈琲から~」♪
いや、さすがに、この歌が流行っていた時代は知らないけど。
なので、この一節のあとはちょっとラララ~で終わってしまう。
ケストナーのユーモア三部作。
これと、あとは「消え失せた密画」「雪の中の三人男」
私は、「雪の中の三人男」が大好きで、
この冬、雪が降ったら、この本の紹介をしたい。
忘れてなかったら!